• 染色家になるには

    まずは学校選ぶ
    染色家になるには高校卒業後、大学、短期大学、専門学校のいずれかに進学して専門的な教育を受けるのが一般的なコースです。昔は徒弟制度のようなものも残っていて、中学卒業後に職人の元に弟子入りするという道もありましたが、現在では稀です。

    染色の工程は化学反応でもあります。染料や薬品の特性を理解して使い分ける知識と技術をしっかりと学習するには、設備の整った学校に通うのが合理的ではあります。

    一方で、日本に古くから伝わる手染めの方法でしか出せない色合いもあります。工房のワークショップ等に参加して、染色の世界の奥の深さを知ることも大切なのです。

    自分にぴったりの学校の見分け方
    染色を勉強できる学校のひとつに大学の芸術学部があります。入学するには学科試験もある程度できなければいけません。しかし、万が一染色家への道をあきらめたとしても、大卒として入社試験にエントリーできるなど、いわゆるつぶしのきくコースではあります。

    短期大学でも染色・テキスタイル学科を設けているところがありますが、おおむね大学よりも試験の難易度も低く入学しやすい傾向があります。かつては短大に進むのは女性が大半でしたが、最近では男子学生も増えているので、男女を問わず選択肢のひとつとして考えてみても良いでしょう。

    絶対に染色家になるという意志が固いのであれば、専門学校もおすすめです。即戦力につながる技術と知識をしっかりと身につけることもできますし、就職の紹介もしてくれるところがほとんどです。

    免状について
    染色は着付け、和裁、茶道、華道などと違ってそれほど免状のシステムは発達していません。どこかの流派に属さなくても、学校等で専門教育を受ければ誰でも染色家への道が開かれているのです。

    一方で、友禅染め、型染め、ろうけつ染めなど日本古来のメソッドに特化している染色教室では免状の発行もしています。師範クラスになるまでには何段階かあり取得には費用も必要です。

    国家資格について
    染色家の国家資格には染色技能士があります。1級と2級がありますが、この資格を持っている人だけが染色技能士を名乗ることができます。

    詳しい試験内容を紹介しているサイトもあります。
    >>国家検定として証明できる技能検定【一般社団法人日本染色協会】

    専門学校のなかには、卒業時に必ずこの資格を取得できるように指導してくれるところもあります。資格がなければ染色の仕事ができないというわけではありませんが、資格があれば就職も有利になります。

    いずれにしても、資格を得てしまえばそれで終了というわけではなく、そこからのスタートといっても過言ではありません。働きながら技術も知識もいっそう磨いていかなければいけません。職人の仕事は一生勉強といわれていますが、染色家もけっして例外ではないのです。